通年性アレルギー性鼻炎の方へ朗報！緑黄色野菜が症状を改善

ダニやハウスダストなどを原因とし、季節に関係なく鼻の不快感が現れる通年性アレルギー性鼻炎。
「1年中ティッシュが手放せなくて…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか？

鼻水などの症状は、本人にとってはとてもつらいもの。
仕事や勉強に集中できなかったり、睡眠不足になったり、イライラしたりと、『生活の質＝QOL(Quality Of Life)』の低下にもつながりかねません。

日常生活のさまざまな場面で影響を及ぼすこの通年性アレルギー性鼻炎の症状緩和に、緑黄色野菜のβ-カロテンが役立つことが明らかとなりました！

■β-カロテンの可能性を研究！アレルギー性鼻炎との関係は？

β-カロテンは、にんじんをはじめとした緑黄色野菜に含まれるオレンジ色の色素成分です。

β-カロテンには、アレルギー症状につながるIgE 産生や炎症性細胞の浸潤、マスト細胞の脱顆粒を抑制する機能が報告されていますが、これまでにヒトを対象とした試験においてアレルギー性鼻炎症状を改善することは確認されていませんでした。

そこでカゴメでは、β-カロテンの通年性アレルギー性鼻炎症状に対する効果を確認するため、2つのヒト試験を実施しました。

■β-カロテンの継続摂取で鼻やくしゃみの症状が改善

まずは、通年性アレルギー性鼻炎の自覚症状があり治療や投薬を受けていない人に、8週間β-カロテンを含む野菜・果実ミックスジュースを摂取してもらい、症状を調べました。

通年性アレルギー性鼻炎症状の評価には、「鼻アレルギー診療ガイドライン」に記載されている「重症度分類スコア」^※1と「日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ)」^※2を用いました。
「重症度分類スコア」では「くしゃみ」「鼻汁」「鼻閉」「鼻症状」「目のかゆみ」「流涙」「目症状」の7項目について評価しました。
JRQLQ では「水っぱな」「くしゃみ」「鼻づまり」「鼻のかゆみ」「鼻症状」「鼻目症状」「目のかゆみ」「涙目」「目症状」の9項目について、過去2週間のもっとも症状がひどかった状態を評価しました。

その結果、β-カロテンを含む野菜・果実ミックスジュースを飲んだ人は、β-カロテンを含まない飲料を飲んだ人に比べて、「JRQLQ」の「鼻目症状」「涙目」「目症状」の実測値が有意に低い値であることが確認されました(図1)。

また、上記調査では、季節性抗原の影響も考えられるため、別途季節性によるアレルギー性鼻炎症状への影響が大きい人を除いて、同様の試験を実施。
その結果、β-カロテンを含む野菜・果実ミックスジュースを飲んだ人は、β-カロテンを含まない飲料を飲んだ人に比べて、鼻やくしゃみの症状が減少することが確認できました(図2)。

この2つの試験から、β-カロテンを含む緑黄色野菜やそれらを含む加工食品を継続して摂取することで、通年性アレルギー性鼻炎の症状緩和に期待できることがわかりました。

あざやかな色を持つ緑黄色野菜にそんなチカラがあったなんて、ちょっとびっくりしちゃいますよね！

β-カロテンは、にんじんをはじめ、ほうれん草、かぼちゃ、にら、小松菜、ちんげん菜などに豊富に含まれています。
通年性アレルギー性鼻炎にお悩みの方は、これらの“彩り野菜”を積極的に取り入れた食生活を心がけてみてはいかがでしょうか♪

※本試験は、軽症・中等症の通年性アレルギー性鼻炎の症状を有し、治療や投薬を受けていない人を対象に実施されたものです。現在通年性アレルギー性鼻炎を治療中の方や、服用している薬がある方は、かかりつけ医など医療機関にご相談ください。

▼本研究について詳しくはこちら

※1 重症度分類スコア
診療にも用いられる鼻目症状の評価方法で、「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」に鼻目アレルギー反応の評価指標として例示されている方法。鼻の評価項目は「くしゃみ」、「鼻汁」、「鼻閉」、「鼻症状」の4項目、目の評価項目は「目のかゆみ」、「流涙」、「目症状」の3項目。各項目についてその日の状態を「0点(症状なし)」、「1点(軽症)」、「2点(中等症)」、「3点(重症)」、「4点(最重症)」の5段階で評価される。
※2 日本アレルギー性鼻炎標準 QOL 調査票(JRQLQ)
日本人の特性を考慮して開発されたアレルギー性鼻炎の症状を評価する質問票。「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」に記載されている評価方法。鼻の評価項目は、「水っぱな」、「くしゃみ」、「鼻づまり」、「鼻のかゆみ」、これらの総合点の「鼻症状」、および「鼻症状」と「目症状」の総合点の「鼻目症状」の6項目、目の評価項目は「目のかゆみ」、「涙目」、およびこれらの総合点の「目症状」の3項目。総合点以外の各項目は「0点(症状なし)」、「1点(軽い)」、「2点(やや重い)」、「3点(重い)」、「4点(非常に重い)」の5段階で評価される。